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あれから、何をされたのだろうか。
覚えているのは、
鮮やかな緑の光を発する、目があるようにも見える五芒星が刻まれた石。
それが、更に眩い光を放った事のみ。
ようやく、視界がはっきりした。
それと同時に、音をたてて
複数の泡が、我の目と鼻の先を通り、
天へと向かっていった。
・・・否、天ではない。あれは水面。
なれば、
我が立つは――――蒼き海の水底。
――――ようやく、全てが繋がった。
我は、目覚めたのだ。
死にも似た永き眠りより、目覚めたのだ。
今なら解る。
足元に散らばるは、我を封印していたもの。
旧く白き神が、我に施した呪い。
されど、石は砕け散った。
その五芒星すら、光を放つ事が無い程に。
・・・なれば、かの水神は?
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