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「拓きの者」がカトリックと隠れ切支丹がゴッチャになって一つの村に住んでいることは、明治になってから宗教の自由が認められ、公にカトリックが復活したときに改めて洗礼を受け信徒になったのがカトリック信者で、先祖の迫害に怖れをなして未だに隠れて信仰を守っているのが隠れ切支丹であろう。
この「拓きの者」についての事は、私は史実を探究した訳でもなく推測にすぎないので、私が間違っているかもわからない。というのは現在、上五島の至る所に居住している「拓きの者」のおびただしい数をみると或いは弾圧に逃れて長崎方面から移住したのは、ごく一部分であったのかもしれない。
平戸、生月その他長崎県の至るところにカトリックと隠れ切支丹は居る。これらの地域には、弾圧の手は届かなかったのかも知れない。一度にこれだけのおびただしい人数が逃れてきたとは考えられないからである。
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