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沙羅は、少しの間勇の寝顔を見つめていた。 が、いきなりベッドから飛び降りてキッチンへ向かった。 冷蔵庫を開けてみると、ビールとトマトジュースと水しかない。 ふふっと笑いながら沙羅は素早く着替え、財布を持つと外へ出て行った。 程なくして勇が目を覚ます。 が、沙羅がいない… 『沙羅?』 返事はない。 ふと沙羅の財布がない事に気付いた。 買い物か… 勇は安堵の吐息を漏らす。 昨夜の蓮との話しは沙羅はまだ知らない。 さて… どう切り出した物か。 勇は頭を掻きなぐりながら考えていた。 不意に玄関が開いて沙羅が帰って来た。 『勇、起きたの?冷蔵庫何にもないじゃん?』 『俺ひとりだしなぁ。』 『適当に買って来たからさ、飯にしよ?』 『んじゃ俺コーヒー淹れるわ…っと沙羅は牛乳入りか。』 『大丈夫。ちゃんと買って来たよ。』
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