3人が本棚に入れています
本棚に追加
沙羅は、少しの間勇の寝顔を見つめていた。
が、いきなりベッドから飛び降りてキッチンへ向かった。
冷蔵庫を開けてみると、ビールとトマトジュースと水しかない。
ふふっと笑いながら沙羅は素早く着替え、財布を持つと外へ出て行った。
程なくして勇が目を覚ます。
が、沙羅がいない…
『沙羅?』
返事はない。
ふと沙羅の財布がない事に気付いた。
買い物か…
勇は安堵の吐息を漏らす。
昨夜の蓮との話しは沙羅はまだ知らない。
さて…
どう切り出した物か。
勇は頭を掻きなぐりながら考えていた。
不意に玄関が開いて沙羅が帰って来た。
『勇、起きたの?冷蔵庫何にもないじゃん?』
『俺ひとりだしなぁ。』
『適当に買って来たからさ、飯にしよ?』
『んじゃ俺コーヒー淹れるわ…っと沙羅は牛乳入りか。』
『大丈夫。ちゃんと買って来たよ。』
最初のコメントを投稿しよう!