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沙羅は勇に抱えられたまま夜の繁華街を歩いていた。 『・・・ここでいいよ。』 『そうか?ちゃんと帰れよ。』 『勇・・・』 『ん?』 『ううん、ありがと。』 『ははっ、らしくねぇな。じゃな。』 喧騒の中に消えてゆく勇の背中を、沙羅は身じろぎもせずに 見送っていた。 その時、沙羅の携帯が鳴り響いた。 ・・・蓮からだ。 沙羅はため息ひとつ。
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