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蓮が沙羅の中で果てた後、 沙羅は気怠くなった身体を起こして、身仕度を始めた。 蓮はその様子を黙って見ている。 煙草に火をつけながら。 一服してから、蓮は聞いた。 『何処か出掛けるのか?』 『蓮には関係ない。』 吐き捨てる様に言った。 急に蓮が起き上がって、沙羅の腕を掴み引き寄せ抱き締める。 『…行かないでくれよ。』 蓮の匂いがするこの腕の中が、沙羅にとっては居心地の悪い場所に変わってしまった。 『蓮。あたしがいない間に帰って。』 それだけ言って沙羅は部屋を出て行った。
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