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     唯一の安全地帯である我が家へのイレギュラー侵入のため、二人は未だパニックを引き起こしていた。  それを見たスターは溜め息を付き、再度二匹へ話し掛けた。     「(アレよ、アレ。私達にはアレしかないでしょ。悪戯する時も、悪戯が見つかって逃げる時も、神社の宴会にちゃっかり参加する時にも今日使う、アレよ…!それに、“今日だって"ご多分に漏れず…)」    スターは自分で地雷踏み、一瞬気持ちが塞ぎ込む。二匹は最後が上手く聞き取れず、首をかしげる。    人ならば決して誇れぬど、この三匹は妖精。悪戯が“生き甲斐"とも言える。      自分達がしてきた誇り高きぷち悪行を聴いた二人もはっと気付く。    そして三匹互いに頷き合う。    ようやく通じ合った三匹は小声で言った。     「「「(私の能力よ!!)」」」      以前、扉の先──家の中には誰かが居る。
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