4章~練習~

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「あ~,また朝が来たのかぁ…だるいなぁ練習…」 この頃いつもこんな感じだ。やっと練習開始だ‼と思ったらランニングと筋トレと瞑想しかしないんだもん。やになっんのも当然だ。てか瞑想ってなんだよ。 まぁでもいやいやながら監督と練習してるうちにどんどん力がついてきた気がする。気がするって言うのはまだボールをにぎってないから実感がわかないってこと。 「あー,早くなげたいな」 と思いまくってるそんなある日,監督がキャッチャーミットをもってきたのだ‼そして一言。 「さぁ,グランドに行きましょう🎵」 オレはその場で喜びまくった。 スキップしながら監督とグランドに行くと,そこには部員がたくさんいた。 監督が誘いまくっていたのだ。オレは「これで試合が出来るぞ‼」と思い再び喜んだ。 オレはさっそく女房役となる大切なキャッチャーを探しに行った。 しかしなかなか見つからなかったので,近くの部員に声をかけようとした。するとある声が聞こえてきた。「あいつだせ。噂の監督のお気に入り。ずるいよなー。」 こんなことが四方八方から聞こえてくる。 オレはムカついていたがまぁ仕方なかった。 しかし,そんなオレに 「おいっ✋」と話しかけてきたやつがいた。 キャッチャーの日下部 彰 (くさかべあきら)だった。 そして一言。 「おまえの球をうけたい」もちろんオレはオーケーをだした。 捕手が座る。オレがマウンドに立つ。ただそれだけのことしかしてないのに、 めちゃめちゃ緊張していた。 まわりを見渡してみると、野球部全員がオレを見ていた。 それもそのはずだ。みんなオレが監督とマンツーマンで練習した成果を期待してるんだろぅ。 そんななんとも言えない空気の中、第一球。 「バシュッ」 渾身のストレートはど真ん中に構えるミットに吸い込まれた。 球速は…121㌔。 するとこんな声が聞こえてきた。 「遅か~。なんね今のボール。止まって見えるわ」 オレはもちろんムカついた。が、一つ気にかかることがあった。関西弁だ。 そう、ここ城東学園はスポーツ推薦制度があったのだ。 そしてこう思った。 「あいつはきっと中学時代に物凄い投手とやりあってきたんだ。」 と思うとオレは途端に恥ずかしくなった。
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