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「あーあ、つまんねー…」
そう呟いたのは木の上の犬夜叉。
かごめは「大事なテストがある」と現代に帰ってしまった。
他の仲間達は楓の小屋で養生しているようだ。
だが犬夜叉は、かごめが居ないとどうも落ち着かなくて、骨喰いの井戸の周りをぶらぶらしていた。
「…ちょっと散歩でもするかな」
犬夜叉は井戸から離れ、少し遠くに行ってみることにした。
本当はかごめの国に行きたいのだが、今行ったらおすわり連発の上井戸に押し込まれるだろう。
犬夜叉は軽くため息をついてから歩き出した。
―ぽつ…
「ん?」
犬夜叉の鼻の頭に、何かが当たった。
―ざあぁ…
「わっ、雨降って来やがったっ」
歩き始めて10分ほど経った頃か、かなり大粒の雨が降りだした。
「これはさすがにやべえな…あそこにでも入るか」
犬夜叉は近くに見えている洞窟でしばらく雨をよけることにした。
「はぁー、つめて………!?」
中に入ってふと奥を見ると、既に誰かが壁に寄りかかって座っていた。
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