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「お前…?」
「なんだ、貴様か」
そこには殺生丸が居た。
見るとかなり深い傷を負っているらしく、思うように動けないようだ。
「おめーがそんなにやられるなんて珍しいな」
「貴様には関係無い」
一見余裕の表情に見えるが、やはり痛むのか時々顔を歪めている。
「そういえば…」
と犬夜叉は殺生丸に話しかけた。
「あのりん…とかいうチビどもはどうしたんだ?」
「…別の場所にいる」
─もしかしてそいつらをかばってそんな傷を…?
そうでなければ、殺生丸がそこらの妖怪相手に傷一つ付けられることはきっと無いだろう。
「殺生丸…お前なんか変わったよな」
犬夜叉は殺生丸と少し離れた場所にしゃがみこんで言った。
「かごめを殺そうとしたこともあるお前が人間の子供連れて歩くなんてよ」
殺生丸は黙っている。
「……りんのこと…そんなに 大切、なのか?」
ぴくっ、と殺生丸が反応する。
「…今なら少しは父上の想いも分からなくは無い」
「そう、か…」
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