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近くの階段を駆け上がったスコルツェニィは、踊り場でムソリーニを見つけた。
彼は二人の若いイタリア将校にガードされていた。
スコルツェニィは瞬間戸惑った。
対する二人の将校達も戸惑っているようだった。
それは、ほんの数十秒の事だったが…彼らには長く感じられた。
そして、スコルツェニィが意を決して動こうとした瞬間。
シュベルト中尉が二人の隊員を連れ、そこにやってきた。
イタリア将校はそれを見て、両手をあげた。
スコルツェニィはシュベルトをムソリーニの護衛とし…
自身は一人の兵を連れ窓に向かった。
外では、隊員達が続々とホテルに向かって来るのが見え…
増援で来ていたイタリア兵達は、あちこちで武装解除されていた。
『ムソリーニ閣下は私が保護した!全て順調!あらゆる場所に哨兵を配置せよ!』
スコルツェニィはそう叫び、指示を出した。
彼らが着陸してから…ムソリーニ確保まで…時間は4分しか経っていなかった。
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