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スコルツェニィが飛行場に着いた時…
時計の針は4時50分を指しており…
そこには副官のラドルが待っていた。
『オットー、言われた物を持ってきたよ。』
副官のカール・ラドル大尉はウィーン大学で学んで以来の旧友で…
スコルツェニィにしたら、なくてはならない存在であった。
『ラドル、いったい何が起こっているのか…解らないか?私にはさっぱりなんだが…』
スコルツェニィは、この莫逆の友にして…有能な副官に問い掛けた。
『いや、オットー…私にも詳しくは解らないが…イタリア政府内に何があったらしい』
ラドルが言える事はそのくらいだった。
『クーデターの可能性か…有り得るな…』
二人は話しながら待機中の飛行機へと、急いだ。
離陸時刻はもう直ぐだった。
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