380人が本棚に入れています
本棚に追加
/163ページ
スコルツェニィが驚いていると…またしても、電話が鳴った。
電話の主は…ラステンブルクにいるヒトラーであった。
『本日、君は歴史に残る偉大な指命を達成した。
君は私の大切な友人、ムソリーニを助け出してくれた…この功績に報い、君に騎士鉄十字章を授与し…SS少佐に昇進させる。』
ヒトラーの声も、喜びに満ちた明るいものであった。
その後もヒトラーから電話を引き継いだ、ゲーリングが祝福と賛辞の言葉を送り…
続いて、カイテル元帥やヨードル上級大将などが電話に出て…賛辞を述べた。
まるで大本営全体が、スコルツェニィを祝福しているかの様であった。
この後も、スコルツェニィの功績を讃え…色々な催しが行われた。
ムソリーニもスコルツェニィに対し、イタリアの勲章を与え…彼に感謝の意を示した。
スコルツェニィは今や…誰もが知る英雄となっていた。
ドイツの最高指導者達は、この英雄スコルツェニィを競って自宅に招待した。
リッペントロップ外相、ボルマン総統執務室室長、ゲッペルス宣伝相…そしてヒトラーも、非公式…つまりプライベートの集まりにスコルツェニィの出席を求めた。
彼は社交界のスターになろうとしていた。
最初のコメントを投稿しよう!