第一章…ベニト・ムソリーニ救出作戦発動。

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他の将校達が出て行き… 部屋にはヒトラーとスコルツェニィだけとなった。 ヒトラーは直ぐに用件を切り出した。 『きわめて重要な任務を君に与える。 我が友で、軍事上の忠実な盟友であるムソリーニが… 昨日、イタリア国王に裏切られ捕らえられた。』 ヒトラーはイタリアのバドリオ将軍一派によって行われた、秘密の降伏交渉について話した。 『イタリア国王とバドリオは…破廉恥な事に…大功あるムソリーニを投獄し…連合軍に降伏するという動きをしておる! これは由々しき問題だ。』 ヒトラーは一度言葉を切った。 そして…こう繋げた。 『イタリア最大の<子供>を見捨てることはできないし…また決して見捨てはしない。 私にとってムソリーニは古代ローマの栄光の化身だ。 私は旧友への信義を貫きたい、彼を直ぐに救出しなければ… その身柄は連合軍に引き渡されるだろう…』 ヒトラーは一気に喋りきり… スコルツェニィがヒトラーの言葉を理解するのを待った。
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