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スザクはやけに饒舌だった。いや、饒舌…というより質問攻めと言った方がいいのかもしれない。どの質問に対しても当たり障りのない返しをしていたら、突然俺の方をジッと見てきた。
何か、気に障ったのだろうか。
「…ルルーシュ先生は」
「ん?」
「皇帝ルルーシュ。いや…ゼロレクイエムについて、どう思いますか?」
…まずい。
目が、逸らせない。
「あ、スザクくん発見!カレンっ!」
「了解!」
「うわっ」
シャーリにカレン…?
「スザク、ちょっと来て頂戴」
「ちょっと待って。僕はルルーシュ先生と話をしたいんだけど…」
「私達の話の方が先よ。すいません、先生。コイツ借りていきますね」
「あ、あぁ…分かった」
スザクはカレンにズルズルと引きずられていった。
…良かった。
…きっとスザクはまた同じ質問をしてくるのだろう。今度スザクに会うまでに回答を考えておかなくては。
「…ゼロレクイエム、か」
スザクに罰を与えた癖して、自分はのうのうと生きている。俺に対しての罰がなくなってしまった。
何故、俺はあの時…死ぬことが出来なかったんだろうな。
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