2

3/3
前へ
/9ページ
次へ
スザクはやけに饒舌だった。いや、饒舌…というより質問攻めと言った方がいいのかもしれない。どの質問に対しても当たり障りのない返しをしていたら、突然俺の方をジッと見てきた。 何か、気に障ったのだろうか。 「…ルルーシュ先生は」 「ん?」 「皇帝ルルーシュ。いや…ゼロレクイエムについて、どう思いますか?」 …まずい。 目が、逸らせない。 「あ、スザクくん発見!カレンっ!」 「了解!」 「うわっ」 シャーリにカレン…? 「スザク、ちょっと来て頂戴」 「ちょっと待って。僕はルルーシュ先生と話をしたいんだけど…」 「私達の話の方が先よ。すいません、先生。コイツ借りていきますね」 「あ、あぁ…分かった」 スザクはカレンにズルズルと引きずられていった。 …良かった。 …きっとスザクはまた同じ質問をしてくるのだろう。今度スザクに会うまでに回答を考えておかなくては。 「…ゼロレクイエム、か」 スザクに罰を与えた癖して、自分はのうのうと生きている。俺に対しての罰がなくなってしまった。 何故、俺はあの時…死ぬことが出来なかったんだろうな。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

73人が本棚に入れています
本棚に追加