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俺が路頭に迷っていると、同じクラスの近藤が近寄ってきた。
『……何』
『盗まれたもん、返して欲しい?』
近藤とは入学当時から合わなかった。
『お前がやったの?』
『まぁまぁっハハ』
ニヤニヤしながらあいつは言った。気持ち悪い。
『返せ』
『ついてこいよ』
教室から出て行きトイレに着いた。
中には近藤の仲間が2、3人居た。
なんでこいつらの顔は揃いも揃って汚いんだ。近藤はゴリラだ。進化を忘れている。他のやつらも香水臭い。明らかに量が多いし、目眩がする。
『充くん、はい。』
ゴリラは財布を差し出してきた。
『…………ありがと』
『いやぁ、俺たちじゃないからね。拾ったわけさ。』
『教室でね』
ゴリラの仲間が言った。ゴリラたちが笑った。
『やっぱお前らじゃん』
『まぁこうして返してるんだからいいじゃん?』
うるさい ゴリラ
財布には6ヶ月分の定期が入っていたので、それを確認するため財布の中を見た。
その瞬間。目を開けたら俺は床に倒れていた。
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