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『痛っ…』
立ち上がろう、逃げよう。そう思っても足を誰かが押さえている。
誰か笑っている 笑うな 笑うな
この音…カメラの音か…?目が開かない。痛い 助けて 誰か
思い。踏むな。蹴るな。
俺に触るな。
臭い…俺の上に乗るな。
口になにか入ってきた。
苦しい 怖い 胃に水がどんどん入ってくる。
嫌だ。嫌だ嫌だ。
鼻から息が出来ない。
限界を越えた充は、吐いて意識を失った。
起きたら奴らは居なかった。
もう 嫌だ。
制服を着て走って学校を出た、すべてを投げ出したかった。もう何も要らなかった。
情けなくて、どんどん涙が出てきた。
それが更にみっともなくて、泣いた。
すれ違った子供が、不思議そうな顔をして見てきた。鼻水を垂らしているお前にも、俺の惨めさがわかるのか。
俺は今、ダサイんだ。
帰って、急いで部屋に戻り、そばにあったハサミで、手首を切った。
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