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まさか教室で裸を晒すなんて、思ってもいなかった。
笑う男子
叫ぶ女子
こんなに長いと感じた放課後は、はじめてだった。
冷たい床に肌が触れているので、少し震えた。
こんな汚いところにいつまでも寝てられない。
蹴られて汚れているシャツを握りしめ、なんとか立ち上がった。
『あれぇ?どうしたの?』
井上が聞いてきた。
無視。
『おい、充。』
無視。
『気持ち悪ぃ』
…無視。
井上とは確か仲良かったハズだったのに、
1年の宿泊研修のとき最初にアドレス交換したの井上だったな。
最初の友達になってくれた井上。
なにをどう間違ったのかな。
気持ちときっかけさえあれば、いつでも人は人をいじめられる。
元々気に入らなかったんだな、俺のこと。
集団生活において、誰かダメな奴を作っておいて、それを皆で責めなきゃ、やってられないんだろう。
俺はそう知った。
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