繰り返し青年

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「ダンスッ!! ダンスッ!!! 日本猿が ダンスッ!!! 流行と言う名前の ステージの上で ダンスッ!!! ダンスッ!!! 評論家どもが 猿を糸で操り ダンスッ!!! ダンスッ!!! 何も考えない 能天気さ この国は~ッ!! まさにお猿の パラダイス あららそのうち 日本人みんな 猿になっちまう 流行に流され 自分のアイデンティティーを 持たない そんな日本に 誰がした…」 のりおは…小杉を見て… 「お前らだーッ!!!!!」 会心の雄叫びをあげた。 ????????????? お茶の間の「?」は止まらない…。 戸惑う小杉…カメラマンは非常識ではあるが面白いのでカメラを回し続けていた。 「ちょっと貴方何言い出すのよ~。あたしが何したって言うの~」 のりおは答えた。 「お…お前ら糞評論家どもが…自己満足の流行を日本中にタレ流し…日本人の思考を流行に向かわせ…逐一化することにより…人間は何も考えない猿並みの存在、そして頭脳になってしまう…それはお前らによって助長されているんだッ!!!」 小杉が反論する。 「知らないわよそんなの~。だいたいみんな流行に乗るのを楽しんでんだからいいじゃないのよ~。あ、テレビの皆さんあたしのブランド「DONCOS」をよろしくねェ~♪」 …遂にのりおがキレて、うつむいて何かを呟いた。 「見せしめ…始めッ」 彼はレスポールで小杉の脳天をブっ叩く。 ゴシャァ。メリッ。 「ぎゃあッ」 小杉が倒れた…。 のりおはギターケースよりSMのギャグを取りだし、ノビている小杉の口に取り付け、カメラに叫んだ。 「今俺はコイツを猿にしたッ!!猿ぐつわを噛ませてなッ!!!全国の糞評論家どもに告ぐッ!!!次はお前らの」 ここでカメラがやっと切られた…。番組プロデューサーが駆けつけてきたためである。 渋谷は騒然。 「小杉死んでね?」 「いやああッ」 「イカれてんだろアイツ、ヤク中じゃねーか?」 「警察はまだか!!!」 「貴様番組になんてことしてくれたんだァ!!」 のりおは…焦り始めた。 (…ヤバい。このままじゃ俺捕まる!?…アレを使うか…) 彼はギターケースより催涙弾(自作)をいくつか取りだし、観衆にぶん投げた。 ブシュッ 渋谷はまた騒然。 大量の人々が涙を流し悶え苦しんだ…。 そして、自転車でのりおは…渋谷から逃げた。
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