現実青年

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深夜のコンビニに「戦慄」が駆け巡る…。 「ギ…ひィ痛ェェェェェッ!!」 のりおはレジを飛び越え、ナイフで突き刺したヤクザの腕を貫通させ、床にナイフごと叩きつける…。 「…痛ェか?「日本の毒」のおヤクザさんよォ!?」 のりおは問うた。 「うッ…がッ糞餓鬼がッ!!てめェ頭オカシイんじゃ…げふッ!!」 ヤクザが言い終わる前にのりおはレジのバーコードリーダーでヤツの頭を叩きつけた…。 ゴスッ ゴシャッ バキッ ヤクザの頭から血が流れ出す。ついでに目蓋も腫れだした。 「もッ…もう匕ャッ…止め…許ひてッ…」 のりおが答えた…。 「………死ね。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねッ!!!お前のような自分以下の「弱者」を自分の基準で勝手に決めつけッ…「弱者」を相手に腐った権力を振りかざすチ〆カス以下のウジ虫野郎はッ…俺の変える「世界」にはあいにく適応しねーんだよッッッ!!!だから死ねッ!!」 のりおのバーコードリーダーを振る手のスピードが上がり、殴る勢いが増してゆく…。 「今俺がウジ虫…お前の「価値」コレで計ってやってんだろうがッ!!!ホラレジを見ろッ!!0円0円0円0円0円0円0円0円0円0円0円…お前に人間としての「価値」なんてねーんだよッ!!!」 人間にバーコードリーダーを当てても意味は無いのだが。 ヤクザは顔も腕も血まみれで既に気絶している…。 それを見てのりおはやっと我に返った。 (……しまった。ヤりすぎだ…てかコレバレたら首じゃねか!?あ~…俺もう…あ~…) いつもの自己嫌悪に苦悶し頭を抱えていたのりおに、様子を見ていた2人のアフロの方が声をかけた。 「あの~すいません…もしかしてこないだ渋谷でドン小杉をレスポールで殴って意識不明にした…暴力ロッカーの人ですか?なんでも世界を変えるとか言って…」 「…へッ?」 のりおはただ驚いた。 (な…なんだコイツ等は…)とは思いながらも彼は打ち明けた。 「そッ…そだけど…何?」 「…マジッすか。嘘ッ!!こんなとこであのロッカーに出会えるなんてマジラッキーじゃね!?智也!!」 もう片方の「智也」と呼ばれたロン毛が答えた。 「ああ…本当に…ラッキーだな…寅泰よ…これでやっと…」 アフロの方の名前は「寅泰」らしい。 (…はッ!?何なんだ!?俺に会えてラッキー!?何故…) そう考えながらも何故か興奮でのりおは勃起していた…。
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