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勃起したまんまで、のりおは突如話しかけてきた「寅泰」と「智也」とかいうアフロとロン毛の連中に問うた。
「なっ何故俺が…そうだと分かったんだい!?確かに俺が小杉をヤったんだが…あれは俺が悪いのではなく日本人を「流行」の輪廻に流させるあいつら評論家共が悪い訳で…とりあえず俺が世界を変えるためにうんたらかんたら…」
「…やっぱこの人かっけぇッ…」
「凄ぇわ…自分1人でも…本気で世界変えようと行動してるッ…やべッ俺震えてきた…」
寅泰と智也はのりおが話している最中にも関わらず、もう既にのりおに…イカれていた。
「いや何故かと…聞いてンだけどな…」
のりおは問い直した。
「そんなんさっきのヤクザに対する容赦ない暴力と口調で分かりましたよッ!!あれは正に渋谷の謎の「暴力メイクロッカー」そのものでしたもん!!」寅泰が答えた。
「あと…何となく顔に面影が…ありますよね。あ…すいません。名前…何て言うんですか?」智也も続く。
のりおはもう…驚くしかなかった。しかし自分の「出撃」に初めて畏敬でなく尊敬の念を持ってくれたヤツがいたことに…彼は…感動し…泣いた…とにかく…泣いた…。
「ゥッ…ァッ…グスッ…グシッ…ズズッ」
のりおの涙鼻水は止まらない。
「あのー…すいません…名前は…」
智也が聞いた。
「うァッ!?…青山…のりおっ…ズズッ」
「そうですか…いきなりですが青山さんッ!!アンタにお願いがあるんですッ!」
のりおはようやく泣き止んだ。
「えッ何か?」
「実は俺等「エリミネイターズ」っていうバンド組んでて、ギターが俺でこいつ智也がベースやってんですよ…あ、俺等因みに18です。ドラムスはいつもサポートメンバーで、ヴォーカルもいたんすけど最近勝手に辞めやがって…そこで青山さんッ!!よかったら俺等のバンドのヴォーカルとして参加してもらえませんかッ!!」
寅泰が頭を下げた。
「実は…さっきヤクザを殴る青山さんを見て…俺等でもし渋谷の「本物」なら俺等のバンドに誘おうと決めてたんです…」
智也も続く。
……
のりおは
ポカーンとしている。
「青山さんッ俺等渋谷であの時アンタの行動を見てッ本気でROCKで世界変革しようとかいうアンタにホレたんすよッ!俺等もアンタと一緒に世界変革したいんスよ!!だから俺等も変革に参加させて下さい!」
……
のりおはまだ状況が掴めずポカーンとしていた。
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