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「土方、か…。はじめましてか。闇音?だ。
よろしくするつもりはない。
俺を連れてきた馬鹿とは違って、俺を捕縛しようとでも思ってんのか?」
馬鹿…って私ですか?と沖田は土方へと目を遣ると
おめえしかいねえだろというような目を向ける土方。
ぶぅっと膨れる沖田を横目に
「捕縛命令を出したのはアンタだって?
で、何?俺を捕縛してどうすんだ?」
真面目な話になったところで沖田は副長室を出て幹部を呼びに行く。
「京を騒がす人斬り、辻斬りか?を捕縛するのは
俺達の仕事だからなぁ…
にしても意外だったぜ、総司が連れてくるなんて」
「斬ってくるとでも?」
そう。沖田はやたら強い奴らと殺りあうのが好きなのだ。
そして沖田に勝るものはいない。
だから連れてくるなどと思っていなかったのだ。
捕縛命令を出しても
いつものように、斬っちゃいました。とペロッと舌を出してニコニコと帰ってくると思っていた。
「チッ、とりあえず局長室行くぞ」
ぐいっと立たせようとして触ろうとした土方の手を音霧ははたいた。
「触るな」
スッと襖をあけ、局長室へ行くんだろ?と言うと
土方は怒りに震えながらも
刀を抜くこともなく、
局長室へ向かった。
局長室には、土方の行動を予測していた沖田がすでに幹部を呼んでいた。
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