最終章『サワヤカ!サワヤカ!』

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数秒前まで泣き崩れていた俺だが、人類最強になるための手段を再び思いついたので行動することにした。             人類最強なのでなんでもできる。              俺は全裸になり、チョランジャチョランジャと呟きながらコンビニに突撃!                          新聞紙を折り曲げ兜を作り、頭にかぶる。              女性店員が呆然としながら見ているが、人類最強なので気にしない。              次に俺はバックヤードへと突入し、 『働くから!働くから!』と絶叫。              女性店員は悲鳴をあげて逃げ出した。 しかしまだまだ人類最強には程遠い。              誰も居ないカウンターで俺はモリッペモリッペと呟きながらレジ打ちをする。 客なんて一人も居ないが、人類最強なので無視。              俺は下半身丸出しでブレイクダンスをしながら『サワヤカ!サワヤカ!』と絶叫。 俺の声が店内に響く。              『お箸はお付けしますか?』と見えない客に問う。              「お願いします」と客が答えたので、引き出しからお箸を出そうと下を向くと、足元に落ちている写真を発見。              初恋のあの娘の名前と、当時の面影を残す顔写真があった。                          俺は泣いた。
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