序章『北キツネ物語』

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俺は人類最強になるために考えた。              精神がパンクするまで考えた。              パンクした。 そして、俺の中の何かが弾けた。              人類最強なので何でも出来る。 手始めに、ネクタイと靴下だけの裸体で玄関を飛び出す。 俺の姿を見た近所のオバハンがホウキを持ったまま硬直しているが、人類最強なので気にしない。              俺はババアからホウキをひったくり、それを自らのお尻に挿して四つんばいになり『北キツネ物語!北キツネ物語!』と絶叫。 ババアは引きつった表情のまま、全力で逃げて何処かに電話を掛けているが、人類最強なので無視。              まだまだ人類最強には程遠い。 次は町に繰り出す事にした。
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