第1話

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「伝説の勇者達のリーダーの胸には、レオン… つまりライオンがついていたという伝説だったしな」 ダイアスの呟きに、ミズキは更に小さくなっていく。 ちなみに、伝説の勇者のリーダーも、やはり剣が基本武装だったという。 そう言ったところに、強いこだわりが見える。 「ま、俺自身も気に入ってるんで、問題ないんですけどね」 グリップを押し込み、おもむろにレオンゼロを前進させるゼロ。 急速に接近するゼロに向かって、マシンガンを発砲するイレイザー。 だが。 「そんな甘い照準で!」 左右に揺さぶりをかけ、なんなく銃弾を避けるゼロ。 「喰らえッ!」 イレイザーの脇を駆け抜けつつ、レオンブレイドを一文字に振るうレオンゼロ。 ズバアアッ!! 一気に3機を、たったの一撃で撃破するレオンゼロ。 「あ…R-9より全然速い!」 エルが呆然と呟く。 たしかに、今現在計測されたスピードだけとってみても、R-9のゆうに3倍は出ている。 「スピードだけじゃあないッ!」 再び左右に揺さぶりをかけるレオンゼロ。 完全に振り回される形で、尚発砲を続けるイレイザー。 残念ながら、その銃弾は掠りすらしない。 そして翻弄され、残りの2機のイレイザーが直列に並んだ所を、 「もらったあッ!」 ズンッ!! レオンブレイドで、二体を一気に刺し貫く。 そのまま数十メートル引きずり、レオンブレイドを上方に思いっきり振り上げる。 見事に、上半身が真っ二つに切裂かれるイレイザー。 スピードだけではない。とてつもないパワーだった。 爆発炎上する5機の無人AI機。 合体から撃破まで、鮮やか過ぎる手並みだった。 「…あ!さ、さらに5機の無人機の攻撃用AIを起動します!」 計測されるその機体のポテンシャルに、呆然としていたエルは更に5機の機体を起動させる。 今度起動したのはR-9。 ゼロ達が乗っていた、空戦も可能な可変式人型起動兵器だ。
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