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「フレームコールッ!
タイガー・フレームスタンバイッ!!」
「了解♪」
「フレームパージッ!!」
バシュッ!!
レオンゼロの胸部から、ゼロ・ファイターが勢い良く迫り出す。
ブースターをふかすと、上空に舞い上がるゼロ・ファイター。
それを攻撃目標に捕らえたR-9が、銃を構えつつゼロ・ファイターを追う。
と、急に謎の影がゼロ・ファイターとR-9の間を横切る。
全身を茶色でカラーリングされた、タイガー・フレームだ。
やはりその胸部には、ぽっかりと空洞がある。
「合体ッ!!」
ガキィッ!!
背中から機体を空洞に向けて突っ込ませるゼロ。
ゼロ・ファイターはやはり、最初からそこにあったかのように、すっぽりとタイガー・フレームに納まると、その機首を90度下方に折る。
「ドッキングコンプリートッ!!『タイガーゼロ』起動ッ!!」
ヴンッ!
瞳に、光が宿る。全項はおよそレオンゼロと同程度。
背面のスラスターを展開させる。
その様はまるで獲物を狙う鳥が、翼を広げた姿を思わせた。
「あれは…伝説の勇者の一人、『侍』だったかな」
「は、はい。タイガーゼロ。陸戦、空戦、0G戦を想定して造りました。
私達が荒野で見つけた奇妙な機構の戦闘機…
実はこうやってフレームを着せ替える事で、全く別の特性をもつ機体にすることができるんです」
依然、顔を赤くしたまま、なぜか敬語でダイアスの言葉に答えるミズキ。
「陸戦?0Gや、空戦専用機ではないのですか?
あのスラスターは」
「ん~、でもあの機体が十二分に活躍できるのは、やっぱり陸上なんだよね」
「何故?」
ミズキの言葉に、首をかしげるエル。
「だってあの機体、マイトの属性が土なんだもん」
「な、なんだと!?」
しれっと答えたミズキに対して、ダイアスは驚愕の声を上げた。
ヴァシュウウッ!!!
グリップを目いっぱい押し込み、弾かれたようにタイガーゼロは、地面に向かって急加速する。
ソレを追って5機のR-9が追撃する。
「あれをやる気だな隊チョー!」
「だな」
ロイとライアンは不敵に笑い合う。
タイガーゼロもR-9も以前、その速度を落さない。
R-9はAIが操縦を行っているので、恐怖というものが無い。
地面が近づいてきても、その速度は落さなかった。
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