STORY,No.1

2/24
前へ
/62ページ
次へ
僕は図書館で本を読んでいた。 色んな人が沢山いるのに、静寂の時が過ぎる図書館が好きで、よく来る。 読みたい本を、机の上に山積みに置いて、本を読みあさる。 時間があれば、こうやって有意義な時間を過ごすのが、僕の生き甲斐だったりもする。 三冊目の中盤に差し掛かった所で、僕の隣に男が座った。 だけど、気にしない。 図書館では、人が居るのに居ないような空間にしてくれる。 見知らぬ人と同じ空間で、同じ時間を共有するのも、悪くない物だ。 だから、隣に座った男にも見向きもしなかった。
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加