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＃１

お店を出ると、あたしと麗子は駅前にあるショッピングビルに向かった。

｢相変わらず混んでるね～、ここは。｣

今年オープンした１０階建て、ガラス張りのそのビルはあたし達が働くショップが入っているビルとは比べ物にならないくらいオシャレな作りをしていて、雑誌に必ず載っているブランドやモデル御用達のショップ等、わんさか詰め込まれているのだ。
若い子達が食いつかないはずがない。

案の定、ビル内はもうすぐ７時を回ろうとしているのに人で溢れかえっていた。

｢ところで星、何買いに来たの？｣
エスカレーターに乗りながら、麗子が聞いた。

｢今度同窓会あるから服を買おうかな～ってね。｣

｢店の服じゃだめなん？｣

｢う～ん、店の服は好きだけどたまには奮発したいじゃん？｣

｢なるほどね。｣

たわいもない会話をしつつ、同窓会に着て行ける服を探すことにした。