9人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしが14歳のクリスマス。お母さんの誕生日でもあった。
でもお母さんは具合が悪いと言って布団から出なかった。
「背中が痛いから風邪だと思う、ちょっと寝てれば治るから」
と笑って病院にも行かなかった。
でも、良くはならなかった。
お母さんは肺ガンになっていた。
末期で手術もできない状態で、あと三ヶ月ももたないと聞かされたときは頭が真っ白になった。
神様。あたし、何か悪いことしたかな?
なんでうちだけがこんな目に合わなきゃいけないの?
お父さんもいない家からお母さんまで奪っていくの?
こんなことになるなんて思いもしなかった。あたしにはお父さんがいない分、お母さんがいるのが当然の権利だと思ってた。
現実にはそんな保障はどこにもなかった、神様はどこまでも不公平で残酷だった。
最初のコメントを投稿しよう!