0人が本棚に入れています
本棚に追加
「ワープぅ?」
あの俗に言う空間転移とか言うやつか?
「まぁ近いものがありますね」
「なっ…!」
シルビアがクスクスと笑っていた。
「ケイゴ、顔に何で分かったんだ?って出てる」
「あっそう」
昔から考えが読まれていた訳が今分かった。
「シルビアさん…でしたね。酒場か何かありませんか?この世界のお金、もしくはそれに当たる物は持っていませんが」
自己紹介を終え、さっそく司波がシルビアに尋ねる。
「ん、いいわよ。あたしが奢ってあげる」
「ありがとうございます」
司波は軽く一礼をした。
「ケイゴも一緒に行く?」
「あ、あぁ。頼む」
正直この申し出は有り難い。何も知らない場所に居るよりかは彼女らに付いていったほうが良いと思った。
シルビアは森をすたすたと歩いて行き、その後ろに俺が歩き、最後に司波が歩いてくる。
なにやら後ろでふーむとかここは使えそうだとかつぶやいていた。
正直うるさい。
しばらく歩くと視界が開け、明るい太陽の光が入ってきた。
そこには村があった。
それほど大きくはないが、木で出来た家屋が暖かさを与えてくれる。
中央に樹齢500年くらいの大きな木があり、そこに導くように市が開かれている。
「さぁついたよ。ここが酒場兼あたしの家」
宿場町の酒場と言った感じの大きさだ。
木造の二階建てで、結構広そうだ。
「なかなか良いところですね」
「ありがと。気軽に入って良いよ」
シルビアは酒場のドアを開けて入っていく。
「さあ、行きましょうか。えーと…」
「我妻圭吾」
「行きましょうか圭吾君」
俺と司波は酒場へと入った。
あ、俺年齢的に酒を飲めないんだった。
ま、いっか。
最初のコメントを投稿しよう!