第1話

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 村に入った私は物陰に隠れながら肉屋を目指した。    倒した魔物は肉屋にさばいてもらい、みんなで分ける事になっている。    ……何故隠れながら行くのかというと──   「いたぜ!」   「いましたわ!」    ……。  彼らに見つかりたくなかったからだ。    振り返ると栗色の髪の少年と、告白しそびれた少年と、つり目の金髪少女がいた。   「さっきは何で魔女のところなんかにいたんだ?」   「……散歩」   「あぁら、散歩なら村の中だけでもよろしいじゃありませんこと?」   「……」   「あ、あの、村の外は危険だから……危険な事とか、しないで欲しいし……」   「……」    話を聞いてくれないから子供はキライだ……。   「あ!おい、待てよ!」   「逃げるんですの!?卑怯者!」   「あ、えと、またね……」    私は彼らを無視して肉屋へ走った。
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