第1話

15/24
前へ
/80ページ
次へ
 本の前でがく然とする私の耳に通信機の呼び出し音が聞こえた。    ちなみに通信機で話ができる相手は、今のところ母さんだけだ。  そのうちみんなにも通信機を広めるって言ってたけど……何時になるやら。   チロチロ~ン チロチロ~ン チロチロ~、ガチャ   「……もしもし」   「マナちゃ~ん❤お夕飯食べた~?」   「……食べた」   「コドラゴの醤油煮が余ったんだけど😁……いる?」    !!   「今すぐ行く!」   「でもマナちゃんただじゃ──」    私は通信機を切って母さんの家へ急いで向かった。
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

58人が本棚に入れています
本棚に追加