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民家の屋根から屋根へ飛び移り、私は魔物のいる現場までやってきた。
村に来た魔物はコドラゴ。
子供サイズより大きくならないドラゴンの一種である。
慣れた冒険者ならザコだが、ただの村人には脅威となる。
コドラゴは獲物を求めて通りの中央を歩いている。
「ちょっと待ったぁ!」
私は変身により鮮やかな青になった髪を風になびかせながらコドラゴに声をかけた。
「これ以上村に入ろうっていうなら、魔女の守護騎士リリアナが相手をするよ!」
コドラゴは返事の代わりに大きく息を吸うと、私に向かって火の玉を吐いた!
「やる気満々だね。
……後悔するよ!」
私は闇色の剣を一降りして火の玉をかき消すと、屋根の高さまで跳躍し──
「やーーー!!」
勢いよく剣と共に落下する!!
ザシュ!
剣はコドラゴの身体に深く突き刺さった。
「グルル……!」
「まだまだやる気みたいだけど、もうおしまいだよ!」
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