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魔女の森……。
その名の通り、この森には魔女が住んでいる。
……というか、私の母さんが
「魔女なんだよね……」
「リリちゃ~ん❤おかえり~💕」
私の母さんマニュエラ・リンガウトはいきなり抱き付いてきた!
が、変身している私は難なくかわす。
正直、母さんぐらい胸が大きかったら力一杯の抱擁は禁止すべきだと思う。
窒息する。
「リリちゃんつれないわぁ😢」
「いいから変身解いて」
「んもう、せっかちなんだから」
いやいやいや、母さんのペースに任せたら何時になるかわからないから。
「闇よ、光よ、あるべき世界に帰りたまえ……」
鎧と剣は光の粒になり、元のフード付きローブに戻った。
「ん~……。それで、今日は何と戦ったのかしら?」
「コドラゴ。楽勝だった」
「コドラゴねぇ~……」
母さんは腕を組んで首をコキコキいわせた。
何か考える時の癖だ。
「何か問題?」
「う~ん、コドラゴって山地の魔物なのよね~」
この村の周りは森と平原で、山からはかなり遠くに位置している。
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