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彼のゲルに到着した。イェスゲイには何人かの妻と子供がいた。彼はそれぞれを俺に紹介してくれた。 彼は、「今夜は宴だ、部族の者たちを集め、英雄の登場をともに喜ぶとしよう。」 どうやら部族の者たちが集まったようで、イェスゲイはこういった。 「みな聞け、この者、テムジンは暴れ馬を素手で手なずけおった。われわれの部族に伝わる英雄としての素質をテムジンは持っている。みなで英雄の誕生を喜ぼう。」 宴には肉やアイラグと呼ばれる馬の乳から作ったという酒が出され、みな戦いの話や、自分の馬についての自慢話などに花を咲かせた。
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