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オ前ニハ何モナイノダ…
残サレタモノハ何モ…
貴様ノ手ニ残ル全テハ失ワレルモノ…
ヤァ…同胞ヨ…
失ウコトノ耐エガタキ痛ミニ…モゥ慣レタカイ?
「うわぁぁぁぁっ!」
満月の輝きがこうこうと辺りを照らす夜、野道で野宿をしていた少年は悪夢に怯え飛び起きた。
「ふんっ…やっぱ寝過ぎるのは良くねぇな、見たくもねぇ夢までみちまう。」
寝汗をかきながらぜいぜいと荒い息を吐いてそう呟くと、少年は再び歩き出した。
少しでもここから離れるため
少しでも悪夢から逃れるため
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