300人が本棚に入れています
本棚に追加
父は会社を経営していたから裕福ではあった。
母と年の離れた弟。四人で幸せだった。
あの冬の日までは……。
その日はイブであり、弟の誕生日。
雪の様に白い月の夜だった。
レストランで食事する予定で、皆は先に父の車で店に向かっていた。
私は友達とのパーティーに行き、一人で電車で行ったのだった。
駅から店に向かって歩いていた私の携帯が鳴った。
父の車が事故にあったのだ。
父と母は、ほぼ即死。弟は瀕死の重傷だった。
母の兄が、残された私と弟を引き取ってくれた。
最初のコメントを投稿しよう!