先生と書生

13/15
前へ
/122ページ
次へ
  「うん、マニュアル通りの仕事を超えるってのはね・・・ たとえば僕が言う前に、2杯目のお茶を持ってくるとかね・・・」 書生はぱっと顔を赤くして、 「すっ、すいません、書き損じました!おっお茶を持ってきます!!」 そういうとページの埋まりかけた清書をくしゃっとまるめて 先生の湯飲みを持って慌てて台所へ行きました。 台所に立ったいつもよりせわしなく動く書生の背中を見て、 モノカキ先生は微笑み くしゃくしゃの原稿を拾って、丁寧に広げました。  
/122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

93人が本棚に入れています
本棚に追加