93人が本棚に入れています
本棚に追加
書生はまた清書に励みました。
モノカキ先生が2杯目のお茶を考え始めたころ
書生はやっぱり筆を休めてききました。
「先生」
「なんだい?」
「先生は人に答えは出せないっておっしゃったけど、
でも例えば多くの仕事にはマニュアルがあるじゃないですか。
マニュアルをこなせれば、少なくともその仕事では正解では?」
モノカキ先生は底の見えた湯呑みを置いて
ふちをなぞりながら言いました。
「マニュアルは答えじゃない。
効率のいいやり方の一例さ。
常にそのマニュアルを超えようとするのが人間さ。」
最初のコメントを投稿しよう!