第四編

1/1
15人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ

第四編

「ごめんね」 ごめんね… ごめんね… 私には… こうして君に謝り続けることしかできない… 私は君を悲しませた… 私は君を傷つけた… 私は君を突き放した… 何の迷いもないように… 私は君を置き去りにした… 共に歩むと誓ったはずだ… 共に喜び… 共に笑い… 共に泣き… 共に…共に… でも今はもう… 私は君の前にはいない… 君は私の前にはいない… どこで道を間違えたのだろう… 何が私をこうさせた… 君の思いを突き放す一方で… 君の気持ちには応えようとしない私… 不器用だから…? 傷つけたくないから…? いや…違う。 ただ恐かっただけだ… 新しい自分に生まれ変わることが恐かった… また大切な誰かを失うことが恐かった… どうか突き放すことしかできない自分勝手な私を許して欲しい… 意気地無しで… ほんとに…ごめんね
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!