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カーテンの隙間から眩いばかりの光がさしこめる。
結局、一睡もせずに朝を迎えてしまった。 身体は鉛のように重く、起き上がる気力もない。
「美香、時間よ!いつまで寝てるの?」母の声が頭の中で木霊する。 「なんだか具合が悪いの。今日は休むわ」
母がやってきた。 「風邪かしら、熱は?頭痛や吐き気とかは?」心配してくれるのは有り難いが、なんだか煩わしい。
「今日一日寝てれば良くなるよ。会社には連絡したから」母はまだ何か言いたそうにしていたが、ゆっくり休んでと言うと、部屋を出て行った。
「ごめんなさい、お母さん…」美香はやるせない想いで一杯だった。
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