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夏姫は誰もいない公園内、一人ぽつんとベンチに腰かけた。
持っていた箱を横に置いて、ふいに空を見上げた。
綺麗に光る星と月が夏姫の目に映る。
その時、空から真っ白な雪が降ってきた。
キラキラと月明かりに照らされて舞う雪は格別綺麗に見える。
「これで隣にあいつがいたら最高にロマンチックなX'masだったんだけどなぁ~」
夏姫は空を見上げながら言った。
『あいつ』とは、たった今夏姫が振られてしまった彼氏、『織田 武長(おだたけなが)』のことだった。
「全く・・・X'masに振るなんて信じられない・・・」
「可笑しくて涙もでないよ・・・」
そう呟く夏姫の瞳からは涙が溢れてきた。涙は頬を伝い、地面に落ちた。
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