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ピンポーン
「・・はい」
「こんにちは」
「お義母さん?」
僕は散らかったゴミを端に寄せると、身なりを整え急いでドアを開けた。
「こんにちは」
「こんにちは・・今日は何か?」
「あなたに渡したいものがあってね」
「僕に・・ですか?」
「昨日、あの子の部屋を片付けてたら、こんなのが見つかってね」
「えっ?」
お義母さんから渡されたのは、一冊の日記帳だった。そこには、僕の見慣れた文字で、妻の名前が書かれていた。
「あっ、とりあえず中に・・」
「いえ、今日はそれを渡したかっただけだから。それじゃあね」
お義母さんは、悲しい笑顔で僕に笑いかけると、そのまま帰っていった。
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