7人が本棚に入れています
本棚に追加
桜の時間
雲が遠くになりました。
もうすぐ
白い季節がきます。
桜の木は
この季節に耐え
暖かな春の日射しに
また
咲き誇るのでしょうね。
誰にも
言えない闇の中
淡く美しく咲く桜。
優しくも時に凜とし
僕の心の隙間を
ゆっくりと
埋めてくれるようでした。
忘れないよ
その香り。
忘れないで
その香り。
舞い落ちる
花びらヒラヒラと
僕の肩に、、、
何度も
振り返るでしょうね。
でも僕は
あの時見せてくれた
笑顔だけでいいから
汚れた僕の心に
一片の
安らぎをくれた、、、
この
花びらのように、、、。
緑の葉が
知らぬ間に色を変え
君の心の色を写し
冷たくなった風に
春を待ちわびる
君の願いに
僕は切なくなります。
時間を
止めることなんて
神様でも魔法使いでも
ない限り、、、
君が望まないと
わかっていても
何処かで
祈って
しまうようになりました。
忘れないよ
その香り。
忘れないで
その香り。
見上げた桜は
強く鮮やかに
咲いています。
美しく凜とした
その姿を見て
僕は
笑顔で手を振るでしょう。
とめどなく
流れ落ちる
カケラの意味は隠して。
短い時間と言う名の
大切な宝物だから。
目の前に
広がる満開の桜を
想い描きながら
僕は今日も
ゆっくり
歩いていくから、、、。
最初のコメントを投稿しよう!