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闇の帳も降りきった午後十時二十分。
大学生で東京に出て親元を離れれ暮らしている青年。
宮野幸仁(ミヤノ ユキト)はバイト帰り、今頃になって自宅近くのコンビニへ寄っていた。
基本的に自炊はするが、流石にバイトの日まで自炊するのは辛い。
週に大体四回は入っているため少し食事のバランスが取れていないと感じるが、仕方ない。
今日もバイト帰りに、既に顔馴染みになった店員と軽い雑談をし、買った食料を提げて帰路についたところだった。
ふと気付けば自宅の近くにある神社の階段に一匹の三毛猫がいた。
子猫から成描へとなるくらいの猫なのか、体格の割に警戒心が薄く、僕に気付くと直ぐに足元まで寄って来てしまった。
「コラ、おまえに上げる物はないんだよ?」
と言いつつ、何かあったかなと袋を漁る。
丁度、明日用にとおにぎりを二つ余分に買っていたので、まぁいいかと「銀しゃり」を袋を開けて階段に置いてやる。
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