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二人、手をつないだまま俺の部屋へ移動した。
感づいたらしいそいつは入ってすぐのところにいた。
その瞬間やった。
奥の方で爆音がした。
そいつも俺たちも敵だと言う事を忘れて共に音のした方へ走った。
「…なんだ。ここにいないじゃない。」
そこにはハイドと似た感じの男が立っていた。
「…君には消えてもらうよ」
何を告げる間も無く、その男と俺の目の前で放心しているそいつをハイドが消した。
だけど今はそれどころやない。
俺はこの男をどこかで見た。
いつのことだったかは覚えてないけど確かに見覚えがある。
「また派手にやったね、ハイド」
ハイドの名前知ってる…誰なん?
「ぁあ、挨拶が遅れましたね、王」
なぜか俺に跪いてそう告げるその男になおさらわけがわからなくなる。どういうこと?
父さんも母さんもハイドが王やと言っていた。
ねぇ、王はハイドやろう?
なんで俺なん?
「……ハイド」
「……本当は…」
ハイドが俺に隠し事してたん?
嘘なん?
「言わんでっ…」
でも、その先はまだ…聞きたくない、かな。
「まだ話してないんだね」
「…」
ちょっとしたことなんに…頭がグルグルする。
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