†HYDE's memory†

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時間が経つのがやけに早いと感じていた。 翌日。 光一が眠りについた後、ガクトに呼ばれて、光一を部屋に残し、ガクトの背中についていった。 そして着いた場所はどうやらガクトの部屋らしい。 -バタン- 有無を言わせぬままにガクトを押し倒された。 「なに…?」 「…君は早々にここを去った方がいい」 そんなの… 「嫌やっ…」 いきなりすぎる… 光一は俺といたいって言ってくれたのに… 「…覚悟は…できてるのか?血塗れた未来がこれから続くと言うのに…」 「俺は…まだ何もできない。だけど…光一といたい。愛したい…愛されたい」 本当にそう思う… 何もできなくて足引っ張るしかでけへん。 けど守りたいねん。 愛したいねん。 愛されたいねん。 俺は思ったんや。 ヴァンパイアって人間よりも遥か長く生きてる。それに人間と関わることもなかった。 だとしたら光一は俺よりももっと孤独を感じてたはず。
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