葉。

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「ここは…」 「雑貨屋のような、図書館のような…カフェと言いますか……」 曖昧。 彼は少し照れながら店の中へと招いた。 「始めはB&Bだったのですが、好きな物集めたらこうなったんです」 店の中は午後の日差しもあってオレンジ色。暖かいランプ。 左手窓際はカウンター席。中央にテーブル席、ソファーだった。 正面奥がキッチンで向かい合わせてカウンター席。 喫茶店というよりは部屋みたいだ。 絵葉書、キャンドル、額に飾られたタロット、よく分からないCDや、ジュークボックス、ギター、バイオリン、サックス、クラリネットまで飾ってあった。 楽器屋? 振り返って驚いた。 段を上がると奥は、 ソファー席。 それと、 壁一面が本棚だった。 「…はしごがある」 「ごちゃごちゃさせるなって、よく怒られるんですけど」 見上げるほど高い壁に圧倒されて暫く眺めた。 ため息。 外観からは思えないほど、店内は広かった。
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