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──カターン…!──
プラスチック素材の出席簿が
私の手から滑り落ち音を立てた。
その音に気付いた志賀君がハッとした顔でこっちを見る…。
私は、あまりの衝撃で震える指を志賀君へ差し…
無意識に叫んでいた…
「きっ………
汚い口で満クンに触れるな~~~~~!!!」
あ゛っ!!
しまった………!!;
「ふ~ん………。」
さっきまでバツの悪い顔をしていた志賀君がニヤリと私を見た………。
そりゃそうだよね…
あんな言い方すれば
バレるよね………
「そうか…
あのお堅い委員長が満をねぇ…」
「…………………っ!」
図星を突かれては
何も反論できない…。
「周りにバラされたくなかったら…わかるよな…?」
「…い…今のコト…
誰にも言わないわ…。」
それを聞いて、満足したようにニッコリと微笑んだ志賀智久…。
ファンの子なら、普段はあまり見ることが無い彼の笑顔にキャーキャー言うところだろうけど…
私には悪魔の微笑みにしか見えない…!!
「契約成立…だな」
こうして私たちは
お互いに知りたくない秘密を握り合ってしまった…───
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