口下手少年Ａ君の場合

茜くんの日常－放課後－

『かりんとう～』

(ﾆｬｰ)

『今日はいつもと違う餌だぞ』

静琉からもらった謎の餌を手に
いつものように猫に会いにくる

『んー…ただのキャットフードなんかな…？』

なんだか心配になった俺は、一粒味見してみることにした

『あむっ』

(ﾆｬｰ)

『あ、悪い悪い』

俺が味見をしてみれば普通のキャットフードとなんら変わりはないようだった

早くくれと言わんばかりに猫がﾆｬｰﾆｬｰと鳴く

『ほれ、たくさん食えよー』

ガリガリと美味しそうに食べる猫を優しい笑みで見つめる茜

『ん、食べ終わったか？
よしよし』

綺麗に餌を食べた猫を優しくなでてやる